【オーストラリア不動産】⑦ Subdivision (土地分割・新築)一体誰が悪かったのか? 4年1か月の戦い = 弁護士A

オーストラリア不動産
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これは①ワシ ②設計屋 ③カウンシル(市役所) ④ビルダー(建築屋) ⑤インスペクター(検査屋) ⑥弁護士A ⑦弁護士B 達との家の完成までの4年1カ月にわたる戦いの記録である。 一体誰が悪かったのか? すべては些細なボタンの掛け違いから始まった。。。

カウンシル(市役所)から建築工事中止命令が出た

前回までのあらすじは、ビルダー(建築屋)が建築許可が期限切れになっても工事を進め、カウンシル(市役所)の再三の中止命令を無視して2014年12月コンクリート基礎まで進めてしまった。 (前回の投稿)<=ココ

勿論バレてカウンシル(市役所)から再度建築中止命令。さすがのビルダーもこれ以上進めるわけにはいかない。ワシはカウンシルと協議をし、改めてPlanning Permitを申請しなければいけないという道しかなかった。これで約半年くらい【工事が全く進まない】という事になる。

ここでビルダーと揉めたのは【一体誰が再申請に掛かる費用を払うか】という点。ワシは当然【期日までに着工しなかったビルダーのせい】やと思ってるが、ビルダーは【連絡を取ったのに(嘘やと思う)、何ら回答を寄こさないカウンシル(市役所)が悪い】と思っており、話は全く平行線。

また申請費用だけではなく、多分図面も修正しないといけない事をあり、費用も掛かりそうやった。(でも多分$3,000~5,000くらいで収まったかもしれん)とにかくワシとしたら「ワシはなんも悪くない。だからビルダーに払ってもらう」という事でワシも全く歩み寄る気持ちが無かった。

全くラチがあかないのでbuilding Inspector (家屋調査士;ワシの味方)から紹介してもらった弁護士Aに助けを求めた。

弁護士Aの登場

日本のTVドラマの見過ぎかも知れんけど、それまで【弁護士は全てを解決する人】と思っていた。よって弁護士さえ出てくれば、悪人は滅び正義が勝つと思っていた。また弁護士費用も勝てば悪人(ビルダー)が払うと思っていたので、費用もあまり気にしていなかった。そもそもこの辺りから勘違いしていた。。。。

弁護士Aの事務所はメルボルンの高等裁判所が並ぶLonsdale Streetにあった。有給を取って会いに行き、概略を説明。常にニコニコしてナイスガイで頼もしいと思った。いろいろ証拠をまとめるよう要求され、初回の無料相談は無事終わった。

全て6分刻みの弁護士費用

初回の無料相談時に「請求は6分毎」と聞いていたので、出来る限り簡潔に資料をまとめ、メール、電話も出来るだけ控えた。しかし、「弁護士Aから何も連絡がない」。。。。

ラチがあかないので、こちらからどうなっているのか聞くと「ビルダーから返事がない」との事。最初の頃は「まあ、そうかな」と思っていたけど、そのうち我慢できなくなる。

弁護士から、直接ビルダーと話をすると話がこじれるので直接話はしないように言われていたので、ひたすら弁護士からの連絡を待つが、「連絡が来ない」。。。。

何もないまま約1カ月が過ぎ、ある日突然 弁護士からの請求書がワシに来た。

「なんじゃこれ!」。。。。。。

請求書を見ると確かに6分刻みで計算されていた。。。。

  • X月X日 ジイジからメールを読む。5/10 Hrs
  • X月X日 ビルダーに手紙 5/10 Hrs
  • X月X日 ジイジからの電話対応 2/10 Hrs
  • X月X日 ビルダーに電話 1/10 Hrs
  • X月X日 ジイジからの電話対応 1/10 Hrs
  • X月X日 ビルダーに電話 1/10 Hrs
  • 。。。。。

要はワシから電話があればビルダーに電話して、そして待つ、の繰り返しやった。。。。

そこでワシは気が付いた。「ああ、この弁護士さんは揉め事が長ければ長いほど儲かるのね」(勿論、世の中にはいろんな弁護士さんがいると思います)だから「困った事があったらいつでも電話してきて」ってニコニコして言ってたんや。。。。

この請求書を見てから、あまり弁護士Aに電話をしなくなった。また彼が積極的にこの件を解決しようと思っていない事がなんとなく分かってきた。

請求書後、それでも時々電話をしたが、結局弁護士Aとはそのままフェードアウト。勿論、その後弁護士Aから連絡が来ることもなかった。頼りになる弁護士Bと出会うのはまだ2年も先だった。。。。。

ワシの記録していた弁護士Aの費用 2か月弱で手を引いた

まとめ

  • 日本ではどうか分からないが、オーストラリアでは「弁護士が入れば問題即解決」とは思わない方が良い。
  • 後で出会う弁護士Bは本当に良かった。彼に出会わなければもっと大変になっていた。要は問題解決には「正しい弁護士と正しいタイミングで出会う」のが必要。(難しいですが)
  • 素人勘違いしたのが「正しければ弁護士費用は相手持ち」。これは裁判での話であり【裁判まで行かない揉め事】は自腹。この4年1カ月の戦いでも結局裁判まで行かなかった。(裁判まで行っても無駄と思ったから)

ボタンの掛け違い年表

  • 2011年  ●raybrookプロジェクト 。Subdivisionで市役所の許可は取れたが、銀行から金が借りれなくプロジェクトは中止。その後物件売却。
  • 2012年6月25日 新たなプロジェクトを立ち上げ。条件付きで●rankston North物件の役所の建築許可が下りた。しかし、またしても銀行から金を借りれず、プロジェクトは保留(中止ではない)。
  • 2014年初頭 Planning Permit延長許可申請が却下。山火事の後にルールが変わった。仕方ないので期限の2014年6月26日までに建築開始を決意。慌てて図面修正を再開。
  • 2014年5月7日 ビルダー(建築屋)と契約建築許可期限まであと1.5か月。
  • 2014年6月24日 Building permitが下りる。許可期限まで2日。ギリギリ間に合った。
  • 2014年6月24日 工事を開始したとビルダーは言うが、市役所は着工していないと言い張る=>結果、許可期限切れ。市役所から工事の中止要求。
  • 2014年8月21日 市役所から正式にPlanning Permit 期限切れ=建築許可取り消しの連絡があった。
  • 2014年12月 ビルダーが市役所の建築許可取り消しを無視してコンクリート基礎を進めた
  • 2015年1月 改めて市役所から工事中止命令が出る。
  • 2015年3月 これ以上はにっちもさっちも行かないので、仕切り直しと言う事で再度Planning permit(建築許可)の申請をする事にした。これで半年遅 れはほぼ確実。
  • 2015年3月 弁護士Aに頼んでPlanning Permit(建築許可)の再申請費用はビルダー払いにしようとしたが、弁護士Aは解決できず、結局無駄な金・無駄な時間を費やしただけだった。

すべては些細なボタンの掛け違いから始まった

  • その1 もうけを狙って家ではなくユニットを建てようと決心した =>一番無難な不動産投資は【既に建っている物件を売買する方が楽でリスクも低い】
  • その2 最初のプロジェクトで仕事の遅い設計士 Matthewと出会ってしまった=>やはり仕事が遅い人とは付き合わない方がいいかもしれない
  • その3 今回の●rankston North のプロジェクトで適切で無い人に設計の仕事を頼んだ=>懲りもせず再びMatthewに仕事を頼んでしまった! 無駄なお金が後で次々と。。。。
  • その4 山火事の為にルールが変わり、建築許可の延長ができなかった為、無理な日程で建築業者を選定した。=>もし山火事がなければ簡単に2年間延長できた筈。。。。。
  • その5 建築許可期限まで時間が無かった。慌てていたので業者の選択の余地が無かった=>適切で無い人に建築を頼んでしまった。
  • その6 ビルダー(建築屋)は建築許可が切れる前に工事開始した、しかし市役所は工事を開始していないので建築許可取り消し、と言い出した。。。両者の言い分が全くかみ合わず。(実際ビルダーが開始していなかったのをワシは偶然写真で撮っていた)
  • その7 ビルダー(建築屋)が市役所に黙ってコンクリート基礎を行い、市役所から再度工事中止命令がでる。==>中途半端にコンクリート基礎を施工したので、もう戻れない。計画・工事中止もできなくなった。
  • その8 全くやる気のない弁護士Aに出会った。==>更に無駄な金・無駄な時間を過ごした。
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