【日本不動産:民泊】海外在住のままで日本の不動産を購入。③民泊経営してみたー調査編

民泊
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ここで書いているのはワシの不動産投資の経験談、個人的な意見であり、不動産投資を勧めるものではありません。不動産投資において「絶対儲かる」という事はありません。不動産の購入は多数の経験者の意見を参考に、正しいデータ、最新の情報を用いて、不動産購入の最終判断は自己責任で行ってください。ワシの考え方、経験が皆さんに何らかのお役に立てれば、と考えます。 また税金、不動産関連の法律は常時変わっています。ワシの記事の発行前後に税金・不動産関連法律が変更されている可能性もありますので、不動産購入前には関連法律の最新状況も是非確認ください。

ここで記載している記事内容は【海外に常時住んでいる家主不在型】の民泊開設についてです。日本に居住していて【自分の家の一部の部屋を貸す】【空いている物件を民泊にする】とは少し内容が違う場合があります。

民泊物件調査に際して一番最初にした方が良い事

予算の設定

ワシは昔からずっと思っていても、どうしても分からない(シッポを出さない?)人々がいる。それは【北海道 ニセコに住むオーストラリア人】

ご存知の方もいるかも知れないけどニセコにはオージー(オーストラリア人)が多数住んでいる。北海道の雪質は素晴らしいらしく、スキーに行ってそのまま住み着いている人が多数いる。前から調査しているが、なかなか情報がない。

一体彼らはどうやってニセコで家を買っているのか?

知りたい。。。。何故彼らは家を買えるのか。。。。日本で仕事しているから?

日本にもオーストラリアの銀行の支店(NAB、CBAなど)があるが、個人向けのリテール業務はやっていない=融資の話はできない。唯一、個人向けで借りれそうな銀行 HSBCが以前あったが、残念ながら日本から撤退してしまった。。。。

今まで何度となく調査したが、どう考えても【日本に住んでいない=非居住者=日本で勤務していない人】に金を貸す銀行は無いと思う。(あったら知りたい!)

よって【民泊物件の購入予算】は現在の居住地の銀行から借りる、もしくは預金の取り崩ししかないと思っている。俗にいうリバレッジの利かない不動産投資となる。

管理人・清掃人・駆けつけ人(一つでも欠けたら民泊運営は無理)

日本で購入した民泊物件を【管理・清掃・駆けつけ】する人が見つからなければ【民泊は運営できない】

「まだ物件も探していないのに、なんで先に管理人・清掃人・駆けつけ人を探すの?」と思われるかも知れないけど、これから労力を使って民泊物件を探しても、最後の方に「管理・清掃会社が見つからない」となると逆にもの凄く無駄な時間を費やす事になります。

まだ最初のステップなので、あまり必死になって探すのでなく、ネットで「自分が購入を考えている地域が民泊管理会社の管理・清掃・駆けつけ可能エリアなのかどうか」の確認くらいで十分です。ネットで民泊管理会社を見つけてメールを送ればすぐに返事が来ます。

民泊管理会社が民泊物件購入エリアに所在していなくても「管理・清掃・駆けつけ可能エリアになっている」のであれば問題はありません。会社は東京にあっても関西、北海道を管理している会社はいっぱいあります。

しかし、この最初の時点で管理・清掃会社が見つからなければ、そのエリアは避けた方が無難かもしれません。親戚、縁者に頼れるならば話は変わるかも知れませんが。。。。

しかし、民泊の清掃は主婦の清掃と違います。お客さんが朝Check out, 同日の午後Check in する場合もあり、自分の都合ではなくお客の都合で清掃時間が決まります。

親戚に清掃を頼んでいても「あっ、その日都合悪いわ」等と言われたらアウトです。親戚がビジネス対応してくれるなら話は別ですが、身内だと結構ビジネスライクな話は難しい場合もあると考えます。

また現代は【Review】は生命線です。ベッドのシーツに髪の毛一本残っていたりしたら【レビューに書かれます=>今後の集客に影響します】。ワシの物件を管理・清掃して頂いている方は必ず清掃後、コロコロを使って仕上げています。プロです。

また【駆けつけ】は自治体によって違いますが、大阪近辺はほとんど【緊急の場合10分(15分)以内に駆けつけ】を確認できないと民泊許可がおりません。

10分って。。。。。

大阪の駆け付け要求は10分

通常は民泊管理会社がいろいろ手配して、なんとかこの【駆けつけ要求】は乗り越えますが、地域によっては「人が見つからない=駆けつけ出来ない」という事になり、民泊許可が下りない場合もあります。よって

管理人・清掃人・駆けつけ人が一つでも欠けたら民泊運営は無理とお考え下さい。

現在「管理会社・清掃会社」の管理エリアは大都市のみがほとんどです。例えば尼崎市は大阪市の隣で川を挟んですぐの所ですが、管理会社・掃除会社の管理エリアは「大阪市内のみ」までなので尼崎市は管理外で全く見つかりませんでした。私の調査したところ、管理エリアはほとんどが【有名観光地】となります。

  • 大阪
  • 東京
  • 京都
  • 福岡
  • 石川
  • 沖縄
  • 札幌

以上でお分かりのように「外人が行きそうな場所」です。また効率を上げるために管理会社はエリアを非常に絞っています。管理費は通常売り上げの20-35%が一般的です。 通常は管理会社が「監視・清掃・駆け付け」全部してくれます。

どうでしょうか? だんだんエリアが絞れて来ましたか? それとも更にグルグル状態になりましたか?

民泊物件調査に際して次に確認すべき事

最初になんとか 【管理人・清掃人・駆けつけ人】 のあたりがついたならば、今度は一般的な調査を開始します。しかしこれも「民泊物件」ならではのコツがあります。

一般的な不動産物件の調査サイト

日本はマルチプルリスティングが普通の様で、多数の物件が「1軒の物件を複数の不動産屋」が扱っています。扱う不動産屋によって時々「掲載している写真」が違いますが、表示している価格は「同じ」です。ただし値引き交渉は不動産屋と家主の関係に影響してくるので、電話などで「どれくらい大家と近い関係か」探るのも一手です。

https://suumo.jp/  (一般購入系)

https://www.rakumachi.jp/  (投資物件系)

http://www.nishinihon-reins.or.jp/  (一般購入系)

http://www.maisoku.co.jp/  (一般購入系)

時々1サイトにしか現れない物件もあるので平行してモニターするのが良いと思います。

用途地域の確認

場所によっては「絶対に民泊開設不可能」地域があります。ただし、それも自治体によって違います。まず民泊を開設したいと思う地域の自治体の情報を確認し、【どのような用途地域で民泊運営が不可】かを確認します。

ここで【用途地域】の制限があるようならば、いくら安くて程度の良い物件があっても、その制限地域にある物件に手を出すと【大火傷=民泊が開設できない】となります。実際探し出すと「これはいい!」と思っても、民泊開設不可地域がけっこうあります。

一般的に住宅専用地域は難しいです。

この【民泊可能かどうかの用途地域の確認】は【超】【超】【超】大事です。購入を検討しているエリアの制限は頭に叩き込んでください。

① 用途地域とは? =>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A8%E9%80%94%E5%9C%B0%E5%9F%9F

② 政府の民泊ポータル。各自治体情報 <=これは大事な確認事項です。

この下のリンクにある自治体情報を見て、自分が民泊を開設したいところの「条件」を確認ください。

<< 政府の民泊情報サイト 自治体情報>> <<=ココ

例えば、兵庫県西宮市の場合、ワシが買おうとした物件の近くに「公園」がありました。 西宮市の場合は「公園100m以内に民泊はだめ」とルールがありました。しかし、直線距離で100m以内だったのですが、川があって橋を渡らないといけないので、歩くと115mでした。

115mと言う事で散々市役所にお願いをしましたが結局ダメでした。事前に分かったので物件を買わなくて幸いでした。他の地域でもだいたい、幼稚園・小学校の100m以内などはダメです。

西宮市の場合の民泊の規制(もう少し規制の緩い地域もあります)
期間1月1日から12月31日までというのは、絶対に不可能という事です。

その他 

清掃費

参考ですが、掃除費用は「家の大きさ」に依ります。田舎の5LDKなど買うと清掃費用がものすごく掛かります。50m2以下だと平均6000-7000円です。

「いや、掃除費用は旅行者払いだから関係ない」と言われる方がいると思いますが、総宿泊費用が高いと集客は悪くなると思います。(民泊のグレードにも寄りますが)

コストは低いに越したことはありません。「民泊清掃費用」でググって確認してください。

ワシの個人的な意見ですが、民泊は最高で4人くらいまでの宿泊の2DK、50m2くらいがベストと考えます。または部屋ごと貸しなら大きくても可だと思います。

民泊関連の法令など

全部を理解する必要はないと思いますが、確認は必要と思われます。ただ全部読もうと思わないほうがいいかも。。。。。。

<<政府の民泊関連情報リンク>>  <<==ココ

民泊開設の申請のプロセス

申請は勿論個人でもできますが、司法書士に頼むのが一番簡単です。餅は餅屋です。費用は20万円位です。

この申請プロセスを自分で行う事は海外在住者にとっていろいろと【難関】があります。不可能と言っていいかもしれません。ワシも某A市の民泊開設の時、個人名義で民泊開設するために3~4か月頑張りましたが無理でした。

最終的には【管理会社とワシとでxxxxxx、民泊xxxxは民泊xxxxにxxx】という方法で落ち着きました。(2019/2/5修正 文面一部見直し。すみません、詳細は問い合わせください)

  • そもそも日本の社会のシステムがあまり【海外居住者用】が使えるように出来ていない。
  • 役所関連の住所を入れる箇所に【海外】という選択がほぼ無い。
  • 返信用封筒・切手が準備できない。
  • 支払いが窓口だけだったりする。
  • PDFではなく、原紙の送付を求められる。
  • 役所の証書の有効期限は3か月なので、少しダラダラすると再取得しなくてはいけない。また再取得のために非常にエネルギーを使う。
  • 海外在住なので元々日本の住所が無いのに、場合によっては【日本の住所】を書かされる。また場合によっては【海外の住所を書け】と言われる。時々空白のままとか言われるし。。。。
  • 捺印を強制させられる。(三文判でも海外では手に入らない。海外のゴボウ並みの貴重品)
  • コンビニ支払いなど夢のまた夢
「返信用封筒に切手を貼って同封してください」 ワシにとっては悪夢の言葉

などなど。。。日本で住んでいれば普通に簡単にできる事が「東大に入るくらい難しい」事になってしまう。 (東大に行った事ないけど)

自分の名前での申請をあきらめたのは【返信用切手が購入できなかった】から。。。。

<<政府の民泊開設情報リンク:申請>>  <<==ココ

その他ヒント:自治体による許可状況を知る(結構大事)

各自治体で「現在までにどれくらいの民泊を許可しているか」のリストを発行しています。WEBで確認できます。民泊を「国」は推進していますが、自治体は地域住民の為に「積極的に許可していない自治体」も多数あります。

よってリストでゼロのところは「民泊開設はまず難しい=無理」とお考え下さい。

兵庫県の西宮など高級住宅街の民泊許可は1軒です。これはほぼ不可能に近いレベルです。はっきり覚えていませんが大阪市は2000軒以上だったと思います。(特区民泊)

1軒のみって。。。。。

https://www.nishi.or.jp/kenko/hokenjojoho/seikatsukankyo/minpaku.files/minpaku12.pdf

普通の法律は分かりませんが民泊の場合【国、県、市】の民泊関連条例がある場合、【市の条例】が最優先されます。

マンションはどうなのか?

マンションの民泊物件の購入経験はありませんが、ネットの情報から見る限り、まず民泊開設は無理と思われます。マンションの自治会が承認すればOKですが、隣に外人が出入りするのはみんな嫌がると思います。マンション一棟全部持っている方ならば問題ないと思いますが。。。。

よって一般人の狙いは長屋か一軒家になるかと思います。

ただ時々、歯医者、事務所、スナックとかが入っているマンションを見かけます。「こういった所はどうなんやろ~」、と思いますが確認した事は無いです。

その他ヒント:駅近

集客の為 駅から10分以内は絶対と思っています。ただ「民泊の特徴」あればタクシーとかで来る観光客もいるかと思いますが、通常【AIRBNB使う=コスパ重視】のお客と思っています。

ワシの持っている民泊物件は駅から6分です。普通の賃貸の観点だと「まあまあ」だと思いますが、AIRBNBのレビューの【ロケーション項目】ではだいたい、5点中3~4点で、「駅から遠い」などと遠慮なく書かれます。駅に近い事に越したことないです。現代は【レビューの良し悪し】が経営に影響します。

再建築不可物件

こればっかりは何とも言えません。ちなみにワシの日本2号、3号とも【再建築不可物件】です。購入予算が300~400万円なので【駅から10分以内の戸建て】となれば、【再建築不可の長屋かボロボロ】しかありません。

日本3号はまだ民泊開設していませんが【迷路のような場所】を買ってしまいました。先月購入後初めて現地に行きましたが、Google mapの経路案内でも駅から途中で、畑に入ってしまい、オーナーなのに宿まで到達できませんでした。

この物件がこの先どうなるかは後程報告します。

<<再建築不可物件とは?>>   <<==ココ

借地権

個人的に借地権物件は購入価格が低い=初期投資が抑えられるので魅力的です。またいつか返却なので、ボロボロになった後の固定資産税も気にしなくて済みます。大阪の守口市にはたくさんありました。

しかし意外と借地代が高く、10年くらい経つとやはり【所有権の長屋】の方が安くなるパターンが多く見られました。でも購入機会があればワシは借地権物件も再度検討すると思います。(別に勧めているわけではありません)

<< 借地権とは? >>   <<==ココ

まとめ

  • 日本の不動産を運用するならば普通の賃貸で貸し出した方が楽。
  • でも一時帰国で使いたいとなれば民泊という方法もある。
  • でも不動産購入=民泊開設とはすんなり行かない。
  • もし民泊をするならば絶対に目的を明確にする。(2話参照
  • もし民泊をするならば事前調査は大事。

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