【49歳で一人旅】思い切って会社を辞めて無職でひとり旅 ① あっ、ちょっとインド洋まで行って来るわ

49歳で一人旅
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出発してからの総日数: 0日 総走行距離: 0km (2013年6月記 @ dengon net

いろいろあって23年間勤めた会社を辞めることにした。

日本にいる長男に連絡すると「この際だからお母さんと一緒に世界一周でもしたら」と簡単に言う。しかし女房は今のところ仕事を辞める気はまったくないし、夫婦2人で無職は痛すぎる。それではと「そう言えば誰かのツーリング日記で見た、いつも強い風の吹いているパタゴニア、南米をバイクで走りたいなあ」と、ふっと考えた。

早速、女房にお伺いを立てたら「怖そうやし、言葉も判らない、交通ルールも違うし、辞めた方がいいんじゃないの」と言う。まあ、確かにそう思う。すると今度は女房が「オーストラリアやったらええで」と言ってくれた。「ほんまかいや!」 なんと有難い!

次に決めなければいかないのは「いつ行くか」―。仕事を探して、入社日を確定してから旅行に行くか、それとも先に旅行に行ってから仕事を探すか。俺は乙女座で血液型がA型なので結構「物事を形から入る癖」があり、本来ならば「仕事を探してから旅行に行く」のが正道。

イソップ物語のアリとキリギリスの話ではキリギリスは絶対アカン奴や、と最近までずっと思っていた。勤勉なアリさんが絶対偉いと思っていた。しかし、友達でひょうひょうとしたB型のコンさんという奴がいて、「人生エンジョイしてなんぼですよ」などと言われ、「まぁ、それもありや」と言うことで、仕事は後で探すことにした。

昔から慎重派な割にはあまり深く考えないで思いつきで行動する事があり、「学習しながら前に進む」タイプである。

次は「どこに行くか」―。これまで23年間(2012年当時)豪州に住み、いろんな人からエアーズロック周辺は地面が徐々に赤茶けてくるというのを聞いていたので、絶対に「徐々に赤茶けてくる大地」は押さえなあかん、ということで、まずエアーズロックは最優先。そこからどう行くか? 北のダーウィンか、西のインド洋か?

ネットで調べてると、エアーズロックから西に伸びているGreat Central Highway / Gunbarrel Highway周辺がおもしろそう。しかしGoogle Mapで見ても、道路が茶色すぎてなんだか分からない! ところがバイク仲間の中に、20年前に同じようなルートをバイク旅行していた“旧”旅人野郎の花ちゃんというのがいて、いろいろと非常に有意義なアドバイスをくれ、それを元にルートを決めた。

人生の中で 出会うべき奴には いつか必ず 出会う

赤マークが Great Central Highway / Gunbarrel Highway周辺

こういった人達と巡り合い、背中を押された形で無職のまま出発することに決めた。また許可してくれた女房には本当に感謝!  

そして退職は7月20日(金)、旅行の出発は24日 (火)、そして 帰ってくるのは遅くとも誕生日の8月31日までと決めた。
バイクについてはいろいろと悩んだが、信頼性のことも考え、新車でSuzuki DR650を購入した。

そして出発前にはA型らしく、きっちり「持ち物リスト」を作成し、チェックしながら準備を整える。
出発前日、予定通りバック2個をキャリアに括りつけようとしたら、なんと重心が高すぎてまともに運転できないことが判明。おまけに荷物が重すぎて、サスペンションが沈み込み過ぎ、停車時にはバイクがほぼ垂直になってしまい、まともにバイクを停められない。

いろいろと想定外のことが発生し、ごちゃごちゃやってると、夕方、コンさんと花ちゃんが応援に来てくれ、3人であーでもない、こーでもないと言いながら、荷物を削減し、なんとかバッグの搭載終了。花ちゃんの旅人野郎の知識、助言、荷物搭載テクニックは本当に役立った。

パッキングを終えてニッコリ

出発前日の晩御飯は女房が俺の好物のとんかつを作ってくれた。うまかったぜ。夜は早めに寝るつもりが興奮の中、寝たような寝てないような状況で、朝6時に起床。子供2人をたたき起し、無理やり見送らせ、今日の目的地、Victoria州Milduraに向かって出発!

「ちょっとインド洋まで自分探ししてくるわ!」と言って、家を後にした。ついに49で無職でバイクでひとり旅が始まった。

次男・三男に見送ってもらった

このエッセイは2013年から2015年に掛けて、メルボルンのフリ―ペーパー【伝言ネット】に掲載されたものに若干、修正、加筆、写真を加えて改めてブログに投稿しています。

伝言ネット ココ==>  http://www.dengonnet.net/melbourne/

過去の栄光にすがる訳ではありませんが、非常に楽しい旅だったので、こうして皆さんとシェアしたいと思い、再度掲載しています。楽しんで頂けたら幸いです。

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