出発してからの総日数: 4日 総走行距離: 1,698km (2013年8 月記 @ dengon net)
7月26日 Hawker →Marree→William Creek, South Australia 497km 快晴 テント泊
昨夜は雨、風が共に激しく、なかなか寝付かれなかったけれど、テントに浸水もせず、朝には快晴となっていた。またしても6時半頃には起き出し、ちゃっちゃとテントをたたみ、昨日買ったカップケーキで朝ごはんを済ませて出発。B83を北上する。このあたりから、既に鉄だかなんだかの採掘場がちらほら道路沿いにあり、段々普段見れない景色になってきた。

この辺りの延々と続く直線は、本当に思い描いていたものやった。徐々に周りの景色も乾いた感じになり、アウトバックに向かっていると実感。景色は素晴らしいのひと言。【あぁ、本当に生まれて来て良かったぜ。お母さんありがとう!】
Mareeを通過すると、[WARNING Remote Area Ahead]の看板があり、「水、食料、燃料を十分に持て…」の注意書きがあり、ますます49歳無職親父の小さな冒険心をくすぐる。Marreを過ぎてしばらくすると、ついにOodnadatta Trackが始まった。

4WDのキャンパーには非常にポピュラーな道で、Alice Springsの手前のMarla( South Australia)まで約700km、延々と未舗装道路が続く。事前に調べたインターネットの情報だと、砂地走行で難しいとか、大したことないとか、情報が交錯し、あまりはっきりせず。しかしここまでに出会ったバイク野郎から、Bull Dustには十分気を付けるよう言われていたので、とにかくこけないように気
を付けて走ることにする。

Bull Dustとは、風によってできた道路のくぼみの上に柔らかい砂が被さり、表面上は普通の地面に見えるが、通過すると砂が柔らかいので、いきなりハンドルを取られて転倒の危険があるという厄介なもん。しかしOodnadatta trackに入ってから、今日の宿泊地William Creekまで200kmもあるので、最初は恐る恐る走ってても徐々にスピードが出てしまい、確かに2-3回いきなり転けそうになった。やばかったぜ。

しかし景色は最高! 思い描いた「乾燥した大地を激走する私」状態。周りから背の高い木は消え去り、代わりに背の低いブッシュだけとなってきた。そして雲がむっちゃ近い、空が青い、広い!
道は地平線まで続き、見える色は大地の茶色と空の青、雲の白。
地平線まで続く道 茶色の大地 青い空 白い雲
本当に来て良かった。生まれてきて良かった。旅行を許してくれた女房に大感謝祭や。感動に感動を重ねながら夕方にはWilliam Creekに到着。テントをこさえて、パブに行ってみる。街と言っても、パブ兼ホテル兼キャラバンパーク兼ガソリンスタンドが一軒あるだけだが、アウトバックを旅行する人達の大事な補給通過点。
このパブは結構有名で、中にはいろんな人達の思い出が天井から壁までぎっしり貼り付けてある。残念ながらバイク野郎はいなかったが、4WD夫婦達とたわいのないことを喋りながら飲むビールは、うまかった。

続く。。。。。
このエッセイは2013年から2015年に掛けて、メルボルンのフリ―ペーパー【伝言ネット】に掲載されたものに若干、修正、加筆、写真を加えて改めてブログに投稿しています。
伝言ネット ココ==> http://www.dengonnet.net/melbourne/
過去の栄光にすがる訳ではありませんが、非常に楽しい旅だったので、こうして皆さんとシェアしたいと思い、再度掲載しています。楽しんで頂けたら幸いです。