【不動産王子への道】⑤ 初めての投資物件購入 Windsor, VIC 1998 $160,000 ==> 2001 $230,000で売却

不動産王子への道
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ここで書いているのはワシの不動産投資の経験談、個人的な意見であり、不動産投資を勧めるものではありません。不動産投資において「絶対儲かる」という事はありません。不動産の購入は多数の経験者の意見を参考に、正しいデータ、最新の情報を用いて、購入の最終判断は自己責任で行ってください。ワシの考え方、経験が皆さんに何らかのお役に立てれば、と考えます。 豪州不動産の売買を想定して書いています。

好きな言葉のひとつ

銀行審査に落ちた後

【不動産王子への道】② 1997 Melbourne City, 2Br Apartment $220,000の検討 ー ローン審査で落ちて購入できず (<<==ココ) で銀行の審査に落ちて、メルボルンの街中のアパートが購入できなかった事を書いた。

この時、N銀行の担当者が「もう少し安かったら貸せるよ」みたいな事を言ってくれたんで、じゃあ、という事で再度仕切り直した。

銀行と再仕切り直し

もう20年以上も前の事なので断片的にしか覚えてないけど、$220Kの投資用ローンが借りれなかったんで【とにかくそれより安い家を買う】位の感じで再び走り出した。

当時ビックリしたのが【金が一切掛からないで2軒目の家を買える事】。

まあ、びっくりした位なんで、当時はあんまり銀行のローンの仕組みを分かっていなかったというのもあるけど、1軒目の自分の住んでいる家を担保にし、そこから1軒目のローンを増額して頭金・諸費用を捻出し(20%+分)、残りの80%を別のローンで設定して購入するという手法。

詳しくはこちらの方が説明されています。==>ココ

また、まだ入金もされていない家賃(というか、物件を買ってもいない)も「えいや!」でローンの申し込みの「収入計算」に使えるとは全く知らず、1から10まで関係者に手取り足取り教えてもらったようなもの。

今から考えれば【鴨がネギしょっている】状態そのまんま。勿論不動産屋との交渉も、うまくやっているようで実は丸め込まれてたなぁ~、と今なら分かる。

また同じ会社で勤めているMさん(ワシの不動産師匠)が何故同じような給料なのに4~5軒不動産を持っているか、やっと分かってきた。

  • 不動産投資を先行していたMさんは既に4、5軒持っているのでEquity (含み資産)を頭金に使って、どんどん投資物件を増やしていた。
  • 子供がいる、いないはローン審査の計算結果が随分違う。やはり子供がいると「生活費が掛かる」前提で与信審査されるので借りられる額は低い。
  • Mさんは共働き子供なし、ワシはシングルインカム。またおまけに子供は3人。これはきつい!

という事で、何故ワシがあまり借りれないか、分かった。確かにシングルインカムで子供が3人いた生活は楽しかったけどきつかった。レストランに行っても子供たちにジュースを飲ませない(飲ませられなかった)ので長男は未だにレストランでは水しか飲まない癖がついているらしい。。。。

しかし、もっと後で分かった事がある。実は投資用の不動産ローンの与信審査は

銀行のManagerの力量による

のが大きい。そう、自分が使っている銀行で「力のある人と出会えるかどうか」

不動産投資をして何軒か買い進むと借金がどんどん膨らんで、「通常のローン審査の計算:与信審査」(シュミレーション)だとCash Flow計算は赤字だらけになってくる。何故ならば銀行は【通常の利息+α%】でシュミレーションをしてDefaultリスク(焦げ付き)を考慮するから。

通常の住宅ローン(一軒めなど)ならば、シュミレーションで赤字が出たら「はい、アウト!」だが、投資ローンの場合、「力のある良いマネージャー」だと、シュミレーションで赤字が出ても、いろいろと[Recommendation(推薦)を上層のCredit managerに入れてくれ、通常なら不可能な案件でもなんとか上層の人を説き伏せ、与信審査を通過させてくれる。要は「顔が利く人」

ちなみにワシが最後に金を借りた時は、一カ月の計算上のワシの家の収支がマイナス$5000、という超やばい奴扱いやった。(なんとなくスルガ銀行っぽいですが。。。)

ここ10年ほどはN銀行を使っている。N銀行のAdamというのが最初のワシの担当だったが、いつもレスが遅いので銀行に文句を言って他の人に変えてもらい、代わりに紹介してくれたのが他の支店で働いていたおばあちゃんみたいなインド人のMさん。本当にこの人には世話になり、今まで何度も難しい局面をサポートして頂いた。(現在は残念ながら引退。。。)

銀行で良い人に出会うかどうかは、自分の人生に影響する。

このMおばあちゃんのお蔭でなんとかメルボルンでも「良い」と言われる場所に住めるようになった。多分出会わなかったら、ここには住めなかったと思う。

もし銀行と交渉していたり、今の担当が【こいつとはウマが合わんな】と思ったりしたら、是非担当を変えたり、銀行を変えるべきだと思う。ちなみにワシは3~6カ月ごとに銀行と借入について相談している。よって担当者はワシにとって非常に大事。(Mさん引退後、N銀行は1セントも貸してくれないが。。。)

調査じゃない市場調査開始

当時の調査方法はもう素人丸出し。 

当時はまだネットもあまり発達しておらず、新聞で家の広告等を見ていた。また何をどういう風に探して良いか分からないので、近辺の不動産屋に手当たり次第にメールを送った。「家の購入を考えています。何かいいのありますか?」みたいな感じ。時々、それに反応して不動産屋から家の資料を送ってくるが、とにかくコンピューターが「遅い!」

当時はちょうどMODEMが56Kbpsと、今とは全く比べ物にならないくらい遅いので、写真なんぞ送って来た日にゃあ、受信している間に晩飯終わってる、みたいな感じ。とにかく「写真」を使ったコミュニケーションは遅すぎるので、現場で家の広告もらうのが一番。取っ掛かりは「家の近所」から見ていく感じ。

土曜日の新聞にOpen For Inspection(内覧)の情報があるので、それに合わせて何軒も見た。

最初はひたすら家の広告を集め、検討していたが、何軒か見ているうちに「全部がごちゃごちゃになって」しまい、何が何だか分からない状態。下手したらその日に見た物件さえはっきり覚えていない。

「こりゃ、あかん」という事で、それ以来ずっと見た家の特徴を記載した物件管理をエクセルでしている。逆に言えばエクセル管理無しでは家は買えないと思う。しかし昔は一軒購入するのに100軒以上見ていたが、最近は20軒くらいでだいたい勝負をつけている。「絞り込み」が上手くなったので家を探すコツ、効率が上がった。

当時の銀行利息は8.5%。今から考えると高いがトレードオフで家の値段は安かった。また当時【新築物件の1年間家賃保証】が流行っており、素人なので家賃保証に惹かれてしまい、中古は全く考慮してなかった。全く記憶にないが多分この時、安い中古物件がいっぱいあったと思う。

初めての不動産投資なんで「空き家になったらどうしよう」という恐れが強かった。当時$160,000のローンで利率が8.5%なんで「1日空き家だったら利息支払いで$37/日ぶっ飛ぶ」というのがめちゃ怖かった。(金額からして昔話ですね。)

また豪州(ビクトリア州?)では[Off the plan」という税金優遇制があり、通常ならば「購入価格に掛かる」Stamp Dutyという「住宅取得税」 [Off the plan」 =「未完成物件」の場合「土地代のみ」になるので実際支払う税金が安くなる。これも素人なんで「Off the plan 良いですよ~」という不動産屋にまんまと引っかかった。

Off the plan物件はそもそもの新築価格が高い。例えば$10,000税金安くするため、$20,000位高値で買っている。そういう事に当時は全く気が付かなかった。

という事で買ったのは「完成直近のOff the plan、1年間家賃保証付き」という、超素人受けする物件を買った。$160Kの物件なんで銀行審査もOK。

購入後のその後

タイトルにもありますが2001年、3年後に$230,000で売却しました。豪州は「不動産情報の開示」が日本と比べ非常に進んでいる(というか日本がまだ昭和)。今でもネットで住所打ち込んだらサクッと出ていました。2年前の2018年で$452Kになってますね。

こんなアパートでした。(これもネットで入手)

なんで売ったかというと、2001年頃「これからはアパートでは無くて土地のある家だ!」みたいな気づきがあったんで、ココ売った資金を使って別の場所で家を買いました。今から思うと大正解でした。詳細はまた後で。

まとめ

  • ワシの経験ですがOff the plan は余り得策じゃないと思います。 $10,000税金安くするため、$20,000位高値で買っているような事が多々あります。
  • 当時は不動産屋の言う事は全て疑っていましたが、今は「仲良くするに限る」と思っています。要はちゃんと準備して腹を割って話す感じです。
  • 不動産購入後、「あ、ここ買って失敗したな」と思っても大丈夫。豪州は市場の流動性が高いので、嫌だったら売って、次の家買えばOKです。(と思います)
  • 豪州は「家を守る」「先祖代々」「誰かに申し訳ない」とかありません。みんな、自分のLife Styleに合わせて、家を買い替えています。家の購入であまり気負い過ぎないように。

では また!

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